「Xenonauts」プレイ感想(序盤)
対異星人侵略ゲームとしてDOS時代に(極一部の界隈で)一世を風靡したX-COMというゲームがありました。このX-COMの楽しさを現代向けにアップデートしたXCOM Enemy Unknownが2012年末にリリースされ、ストラテジーゲームとして非常に高い評価を受けています。
過去に書いた感想
「XCOM: Enemy Unknown」プレイ中 - ka-ka_xyzの日記
「XCOM: Enemy Unknown」感想 - ka-ka_xyzの日記
しかし、一方でX-COMシリーズの古参ファンにとっては、いくつか物足りない点がありました。例えば個人的には
- UFOの迎撃や戦闘の発生が、コンピュータプレイヤー側の行動としてではなくランダムイベントとして与えられている
- ゲームの展開がシナリオにほぼ沿っていて逸脱出来ない
- XCOM基地襲撃やエイリアン基地襲撃がシナリオ固定イベント
- 地上戦マップが予め用意されたものしか無い(拡張パックXCOM Enemy withinによりバリエーションは増えたものの、ランダム生成マップではない)
- 地上戦闘でユニットの行動回数が固定(移動2回、移動+射撃、射撃のみ、あるいはスキルとの組み合わせで射撃2回・・・ぐらいのパターン)されていて柔軟に動けない
- 夜間戦闘が怖くない
といった点です。まあ、初代X-COMのスパルタンな部分を広く一般向けにアレンジする上でこの辺が単純化されるのはしょうがないとは思いつつ、しかしやっぱり物足りなさを感じざる得ないといったモヤモヤした感想をもっていました。しかし、今更初代X-COMをプレイするのはやはり、DOS時代のユーザーインターフェースや画面解像度的にちょっときつい。
ちなみに、初代X-COMはSteamで入手出来ます。
X-COM: UFO Defense on Steam
Steamに掲載されているスクリーンショットを見ても、インターフェイスや画面解像度の問題が見えてくると思います。
そこで、今回取り上げる「Xenonauts」です。初代X-COMのシステムを(XCOM Enemy Withinがオミットしたスパルタンな部分を含めて)発展継承したという触れ込みのゲームです。
メニュー画面のおっさん三人衆。冷戦真っ最中の1979年後半を舞台としているため、高官は全員白人男性。
地上戦闘
地上戦闘のシステムは、ほぼ初代X-COMを継承しています。行動ポイント範囲内であれば複数回の移動・射撃が可能です。また、マップはある程度ランダムに生成(とホームページに書いてますが、実際にプレイするとほぼ同じようなマップが生成されることもあり、どの程度ランダムなのか不明。)
輸送機にすし詰め状態から地上へ展開(つまり、一歩動いたらミサイルを撃ち込まれてなにもしないまま全滅という初代X-COM最大の悪夢が蘇る可能性が!)
夜間マップではフレアを投擲して視界を確保。
エイリアンを発見するも、射界が・・・
射撃線上に位置する見方への誤射や、被弾した場合の錯乱なども受け継がれています。また、被弾したユニットの周囲に存在するユニットはsupressed(制圧)状態となり、行動ポイントや能力が低下します。フラッシュバンを使ってsupressed状態を引き起こすことも可能(UFO突入時に重宝)。
あと、UFO不時着地点によっては、民間人や警官/兵士といった保護対象ユニットも登場します。
空対空戦闘
対UFO空対空戦闘は、初代X-COMから大きく変化しています。複数のインターセプターによる連携が可能となり、戦術に幅が広がっているようですが、ユーザーインターフェイスがしっくり来ないこともあってあまりコツが掴めてません。詳細は公式ホームページ参照。
Air Combat | Xenonauts – Strategic Planetary Defence Simulator
取り敢えず、格闘戦向けのF-17(F-16の対UFO改良版)を廃止して高速番長なMig-32(同じくMig-31の対UFO改良版)だけにしてしまうと小型偵察UFOに全く対応できなくなるので、複数機種を組み合わせた運用が必要そうです。
基地運営/研究/開発
このへんはもう、初代そのまんまな雰囲気。ただ、解剖については研究者をアサインする必要がなく、勝手にプロジェクトが進行する模様。
とまあ、序盤しかプレイ出来ていない段階ですが取り敢えずの感想としては、XCOM Enemy Unknownと比較するとグラフィックはかなりプアですし、ユーザーインターフェースも洗練されていません。その辺を割りきって楽しめる人にはたまらない出来ですが、一般向けするかどうかと言うと、多分無理。
スルメ的なSFストラテジーゲームを求める人や、初代X-COMの正統進化版が見たい人、「XCOM Enemy Unknownに物足りない!!!!」という人にはオススメ。