まとめ
- 脇の下を冷やそう(個人差はあるかも)
- うまくハマる用途とハマらなさそうな用途はある
- 今はまだ洗練されていないガジェットではある(けど今必要)
冷却効果はどんな感じか?
日陰や室内だとかなり涼しく感じます。一方、三十℃台後半直射日光下のような環境だとあまり涼しい感じはしません。「涼しい」ではなく「活動限界を伸ばす」的な印象で、「野外エアコン」的な効果を期待している人は失望するかなと。とはいえ汗の出方はだいぶ抑えられます。
また、これは個人差があるかもしれませんが、通常の装着方法だと背中と胸が局所的に冷えるだけで全身が冷えてこないのですね。特に頭部がしんどい。「体は冷えているけれど頭部が熱々」状態になります。
対応策としては、デフォルトの装着方法とは別にマニュアルに書かれている「腋下を冷やす装着方法」(びろーんと伸びている部分を胸ではなく脇に当てる着方)だと「体は冷えているけれど頭部が熱々」状態がだいぶ改善される印象です。
ref. https://yamashinseikyo.com/item-photo/water/iceman/manual/iceman-manual.pdf
「水冷服使ってみたけどあんま効果なくない?」「思ってたほどじゃない」的な印象の人は一度この方法を試すと良いかもです。ただし、この装着方法でも直射日光下だと帽子は必須かなと。日光の熱が強すぎます。
持続時間はどれぐらいか?
凍ったペットボトル一本でだいたい1時間半ぐらいは持つ感じです。間欠運転モードを使ってもせいぜいプラス三十分ぐらいで、このモードはあくまで「バッテリーを長持ちさせる」目的っぽいです。ポンプを完全に切った状態でも加えて三十分ぐらい。
長期間使用する場合は予備の凍結ペットボトルを持っておくか、コンビニで凍結ペットボトル飲料や氷を買うという選択肢はあります。
リュックサックと相性悪いのでは?(なんとかなる)
https://twitter.com/ka_ka_xyz/status/1678931597121265670
物理出社した時に水冷服の上に「macBook + iPad + その他もろもろ」が入ったリュックを背負ってみたけど、なんとかなりました(「なんとかなった」であって「すごい合う」では無いのは注意)。
- リュックの背中に当たる側に、クッションになりそうなものを多めに詰めておく
- リュックの肩紐は長めにしておく
- 肩の上について。水冷服の水が流れる部分がリュックの肩紐で潰されないよう気をつける
あたりがコツ。ただ、荷物を背負うという点ではどうしても不便になります。毎日だと辛そう。
相性の良い用途と悪そうな用途
三十分~1時間半程度で収まるような用途には最適です。例えば「近所への買い物」「通勤時に使用し、勤務中は職場の冷凍庫でペットボトルを凍らせておいて、退勤時にも使用」的な用途。
一方、「長時間の野外作業」的な用途だとあんまり向かない感じ。使うなら、クーラーボックスに凍結ペットボトルを入れておいて交換できるようにする感じですかね。となると一人で使うには厳しくて、チーム全員で凍結ペットボトルを管理するような方向なのかなと。
不満点
まず前提として、現時点でも「使える」製品です。でもそれはそれとして不満点はあって
- 腋下・頸部の冷却に最適化したデザインにして欲しい
上で書いた通り、腋下を冷却する装着方法はあるのですが、形状をもっと腋下冷却に最適化して欲しい感じです。また、現状だと首の前側あたりも当たって欲しい部位に当たってない感じがあって、そちらも改善を期待したいところ。
ref
weathernews.jp
- バッテリーとコントローラーは分けたほうが良くない?
現製品だとバッテリーとコントローラーが一体化した専用ユニットを使うのですが、給電はモバイルバッテリーに任せたほうが良いんじゃないかな感が。(品質問題はあるものの)モバイルバッテリーがここまで普及してる状況で、それとは別にバッテリーを持つのも面倒なので。
- 結露なんとかならない?
これはもう物理現象なのでしょうがない……高温多湿環境が悪い。そして高温乾燥環境だと空冷服のほうが多分楽。
とまあ色々と思うところはあるとはいえ、今目の前にある猛暑への対応としては現行製品で「使える」のは確かです。仮に「ぼくのかんがえたさいきょうの改善バージョン」が来年出たとしても、今年の暑さを乗り切る役にはたたないので。