「 劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」感想(ネタバレ有り)

まあ、アレだけ綺麗に完結させたTVシリーズ版の続編として、蛇足に成らずにきちんと新しい展開を示せたというのはやはり凄いかな。

以下、ネタバレにつき改行。























「家族によって外界から遮断されてた引き篭もりが自殺する直前に支援団体が助け出したけど、外に出た瞬間に引き篭もりがage嬢化して支援団体のリーダーを掻っ攫っていった」的なストーリー。

しかしねー。結局、TVシリーズ版の11話ぐらいまでの構図(真実を知らせず、「保護」することで相手を守ろうとする)に戻ってる訳で。しかもその状態が長続きしないことはTVシリーズの最終話や、あるいは今回の映画のラストでもかなり明確に示されていて、ほむほむマジ詰んでる。
そして、TVシリーズのほうだとまだ「保護」に正当性が有った(11話までは、まどかは確かに守られるべき存在だった)けど、今回は一旦決断を下して大人になってしまった相手を無理やり「保護」しちゃってる訳で救い様がない。
ほむほむの最初の願い/呪いは、まどかを成長から「保護」することでしか叶えられないけど、一方でほむほむはその願いが理不尽で有ることを自覚しており、そこそこの間は現状維持できても最終的にはまどかと決別して踏み越えられてしまうことを自覚しつつ、悪魔役(あるいは子離れ出来ない母親役)を演じざる得ないっていう感じがするなあ。

そういう方向だと単にエヴァっぽい母性ドロドロな何かになってしまう気もするけど、エヴァ的なスーパーマザーではなく、最終的な負けが解っていても(というか、負けた結果としてまどかが独立することを心の奥底で願いつつ)現状維持のために心をすり減らしながら戦いづつけるほむほむの姿を見たい気がする(下衆だ)。