「防衛大作戦」その2

システムの話だけだと勿体無いので、シナリオ「北海道防衛作戦★★」のAARを書いてみる。

DDay前夜

経済の混迷に喘ぐロシアに極右政権が誕生。ウクライナを巡ってNATOとの間に一触即発の危機が発生した。しかし、ロシアにはNATOと正面から戦うような余力はない。かと言って強硬姿勢を崩すと政権が倒れてしまう。手軽に一発ぶん殴れそうな目標が有れば面子を保てるのになあ・・・極東にうってつけの国があるじゃないか!・・・という開戦シナリオ。

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まあ、この辺はあまり深く考えて突っ込んではいけないところなんだろう。

一方、腰の重い日本政府の影で、制服組は開戦の可能性を真剣に考慮し、密かに開戦準備を整えつつあった。

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閣議でのひとコマ。どう見ても開戦フラグです。ほんとうに有難うござい(ry


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正規の防衛出動命令が出る前に部隊を動かすかどうかの選択。函館Mig25事件では現場判断で実質的な防衛出動を行う寸前までいった前例があるため、素直に「はい」で。


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とうとう道北にロシア軍の侵攻が開始された。音威子府〜名寄で侵攻を阻止せよ。

DDay(上陸初日)

音威子府を中心に交戦が始まった。戦力差は圧倒的に不利だが、何とか互角以上に戦えている。とは言ってもこのまま消耗戦にもつれ込めば負けは確実だ。
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一方、日本海側の枝幸には第5師団配下の部隊が展開中だが、戦闘は開始されていない。また、戦線後方では、札幌付近に第11師団、富良野付近に第7師団が待機中。

初日の時点で、敵味方とも戦力の10%を失う激戦となった。

ちなみに、音威子府周辺の地形はこんな感じ。見通しの効かない山の中を国道が曲がりくねりながら通っており、素人目にも遅滞戦闘向きな地形。


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DDay+1〜+2

方面隊から第11師団への前進命令が出た。苫前まで部隊を前進させ、ロシア軍との交戦を開始。それまで苫前を支えていた第2師団所属連隊を音威子府方面へ回す余裕ができた。これらの部隊は仁宇布(音威子府の南西)へ回す。一方、第5師団も交戦を開始。
戦線に大きな動きはないが、ジリジリと損害が増えていく。

DDay+3

DDay+3開始時点で、敵軍損害19%、自軍損害14%。民間損害値625。
第9師団が函館に到着し始める。昼過ぎには全部隊が上陸完了。方面隊からは札幌の守備命令が出ているので素直に従う。

DDay+5

DDay+5開始時点で、敵軍損害27%、自軍損害16%。民間損害値1168。
戦線に動きなし。苫前〜音威子府ラインでこのまま粘れそうな感触。

DDay+6

第9師団を雄武(音威子府の東側)方面へ投入。ロシア軍第二波の側面上陸に備え、第6師団は網走方面へ回す。その他は戦線に動きなし。苫前〜音威子府〜雄武ラインでこのまま粘れそうな感触。
ところが、23時になって突然方面隊から第2師団へ後退命令が出される。

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いやいや、まだ粘れるはず・・・

DDay+7

DDay+7開始時点で、敵軍損害36%、自軍損害19%。民間損害値1546。
敵味方の戦力比を考えても、この損害比率でいけばまだ戦えるはず。こっちには手付かずの予備兵力(第7師団)も残ってるし。一方、第6師団が函館に上陸を開始、これで更に予備兵力が増加する。何故後退の必要があるのか!と思って第2師団の状況を確認してみると・・・

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音威子府に張り付いていた普通科連隊と戦車連隊の戦力はほぼ半数を割っていた。コレは不味い。何時突破されてもおかしくない状況。
ここは素直に方面隊の指令に従い、音威子府と仁宇布を放棄して添牛内〜名寄に防衛ラインを後退させる。ここを突破されてしまうと、そのまま旭川市街に雪崩込まれる可能性があるので気をつけねば。念のため、第7師団を旭川へ前進させる。

DDay+8

ロシア軍第二波は、道東ではなく道北へ上陸を行った模様。道東の守備に当たっていた第5師団を前線へ投入。余った第6師団を旭川外縁へ後退させる。道東へ上陸されてしまうと、第5師団以外に対応出来る部隊が無い(あるいは最終反攻のための予備兵力を向けるか)しかなかったので助かった。

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とは言え、画面に収まりきれない規模のロシア軍ハイスタック祭りにはげんなり。

DDay+9

添牛内を守備していた第2師団配下の普通科連隊が突破された!既に損害7割の状態で、普通に考えると戦力喪失状態なんで仕方ないが・・・新しく上陸してきたフル充足状態のロシア自動車化狙撃兵(歩兵)五個連隊の攻勢を支えきれなかったようだ。

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突破される直前の第25普通科連隊戦闘団。開戦時は6個中隊+連隊司令部だったが、今やここまで消耗。てか普通科中隊よか連隊本部のほうが数が多いよ。

そして、突破した部隊に後続が追いついておらず、後ろの拠点ががら空き状態であることが判明。その隣には第2師団配下の戦車連隊(ちょうど方面隊から第一戦車群を増援として受け取っていた)が居たので、すかさず包囲した。添牛内拠点に歩兵5個連隊を丸ごと包囲。しかも全部隊が増援で到着したフル充足部隊らしい。おいしいです。
同時に、第7師団の一部と第9師団で共同し、包囲状態の敵を圧迫する。

DDay+13

弾薬が底を付いたのか、士気不足で戦闘を継続できなくなったのか、添牛内包囲網内部のロシア軍歩兵連隊が次々と投降してくる。この戦いが、戦局の転換点となった。

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DDay+14

DDay+14開始時点で、敵軍損害61%、自軍損害30%。民間損害値5007。
添牛内包囲戦で5個歩兵連隊を一気に失ったことで、敵軍損害率が20%跳ね上がった。もっとも陸自の犠牲も大きい。第2師団は風前の灯状態となり、方面隊直轄部隊の増援でなんとか持っている状況。
ロシア軍が十分消耗したとの判断からか、方面隊から総反撃命令が出た。第7師団と第6師団を投入し、オホーツク海側から一気に稚内の敵軍司令部を突くことにする。
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DDay+15

反抗部隊主力が浜頓別に到達。これまでの戦闘で戦力半減以下の状態に落ちたロシア軍と、ほぼ無傷の第7師団、第6師団との間の戦闘は一方的展開となる。

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ロシア軍機甲部隊を物量で押しつぶす陸上自衛隊・・・・。激しい抵抗を受けるものの、ほぼ蹂躙状態で稚内へ突入していく。

DDay+16

反抗部隊主力が稚内に到着。敵軍司令部を蹂躙。終了条件を満たし、ここでゲームセット。
最終的に、敵軍損害75%、自軍損害35%。民間損害値5750。

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感想

前半の圧倒的なロシア軍に対する絶望感や、予備戦力の投入タイミングまでのもどかしさ等、ゲームシステムが面白さに直結している良ゲー。シミュレーション・ストラテジーゲーマーの皆様はもうちょいこのゲームを見なおしても良いと思うです。(それ以前に入手困難だけど)
まあ、本土での大規模戦闘という題材の後ろめたさとか、民間への被害が数字として全面に出てくるエグさとか、一般ウケしない理由は色々とあると思うけど、パラドゲーのエグさと比べればまだまだおとなしいものだし、ストラテジーゲーマーには受けると思うんだけどなあ。

欲を言うと、各拠点からの避難民の後送やそれに伴う交通渋滞などもルールに入れてもよかったかと思うけど。各部隊の移動がスムーズ過ぎるのは気になる。

おまけ

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無断で防衛出動命令出したり超法規的措置を取ったりしたので詰め腹切らされたでござるの巻。