空母に必須な「こっくりさん」
ウィジャ盤ってのは西洋で降霊術に使う文字盤です。19世紀後半から20世紀初頭の欧州で大ブレイクし、日本の「こっくりさん」の源流であるとも言われています(「こっくりさん」って如何にも伝統っぽい感じですが、歴史はそんなに古くない)。
(wikipediaより)
で、空母にウィジャ盤ってどう使うの?というと・・・
エアボス(飛行長)の朝は早い。まず最初にウィジャ盤でお伺いを立ててみる。「大抵ね、事故なんて人智を尽くして予防しようとしても、なにかしら起きるものなのです。だからお伺いをたててみて、凶兆が出たら今日のフライトオペレーションは中止です」無駄を省くその姿勢にプロフェッショナルの気概を見た。
(「【プロフェッショナル】 #職人の朝は早い Twitterハッシュタグまとめ - NAVER まとめ」より)
嘘です。フライトオペレーション中のエアボスは朝が早いと言うより寝ないそうなので。(参照:「ジロミ・スミス「空母ミッドウェイ」紹介 - ka-ka_xyzの日記」)・・・それ以前にそういう使い方をする訳がなく。
こんな感じで、フライトデッキ上のどこにどんな飛行機が居るのか、ステータス(飛行可能、要整備、給油中等)はどうなっているのかなどといった情報をひと目で把握するための模型のことを米海軍では伝統的に「ウィジャ盤(ouija board)」と呼ぶらしいです。
「ものごとのしくみ: ウィジャ盤」(2008年の記事)
How Things Work: The Ouija Board | Military Aviation | Air & Space Magazine
や
「米空母にウィジャ盤が必須である」(2012年の記事)
Ouija Board Vital On US Aircraft Carrier - Business Insider
によると、流石に今では情報表示は電子化されてるものの、ウィジャ盤も必須なものとして並行して使用されてるようで。
ただ、今後どうなるんですかねウィジャ盤。ニミッツ級の最新艦CVN-77「ジョージ・H・W・ブッシュ」ではヴィジャ盤はまだ現役とのこと(参照:「Carrier awaits a call to come to life in ceremony today | HamptonRoads.com | PilotOnline.com」)ですし、上記の2012年に出た記事でも未だにウィジャ盤は必須なものと書かれています。ただ、次期空母となるジェラルド・R・フォード級では廃止なんて話もちらほら。