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「ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない」感想

読書

ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)

ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)

ビジネス書はビジネスマンに夢を見せてくれるという点で「島耕作」シリーズと同じ。それが“現実的かどうか”は問題ではない。ビジネス書は「栄養ドリンク」みたいなもの。一時的に血糖値を上げヤル気にさせてくれるが、医学的効果は果してどうなのか。ビジネス書はいうなれば「道に迷ったときのタバコ屋のおばさん」。方向を教えてはくれるものの、歩き出すのはあくまで当人……。

本書で語られるのは、ゼロ年代ビジネス書の総括から、出版業界の裏側、振り回される読者の実態、ビジネス書との賢い距離感の探り方、自己啓発・成功本における定番ストーリー解読、古典的ビジネス書のエッセンスまで……いわば「ビジネス書の攻略本」ともいえる充実の内容。

これさえ読めばもうビジネス書なんかいらない。


「自己啓発系」ビジネス書が氾濫する業界内部要因と、それにホイホイ乗っかる人たちについての本。
「自己啓発系」とか「ライフハック」とか、あの系統の粗製乱造本にはあんまり関わりたくないんですが、この本はそのてのジャンルについて(身も蓋もない方向で)解説しており、面白く読めました。「出版側」「作者側」「読者側」すべて撫で斬りって感じなので、この手のジャンルに共感を持ってる人にとっては読むのが辛いかもなあ。

キリスト教から派生した「ニューソート」絡みの話が日本に土着して表向きの宗教色を薄れさせながら自己啓発本へとつながっていき、かつ思想的なバックグラウンドがどんどん薄れていくという流れは興味深く読めました。
90年代後半、宝島社のムック本で「自己啓発」系のヤバ気な話(自己啓発セミナーや資格商法)を集めたのを読んだ記憶がありますが、その手の危険性がだいぶ薄まった形で浸透してるっぽい感じですねえ。