埼玉県ではこんな感じで空間放射線量や放射性降下物についての情報を積極的に出してます。
原発事故に関する本県での放射線量について - 埼玉県ホームページ
まあ、基本的にあまり速報性は無いんですが・・・
また、水道水についても(3/22以前は結構おざなりでしたが)最近は浄水場ごとの放射性物質検出濃度をだしてます。
埼玉県営水道における放射性物質検出結果について - 埼玉県ホームページ
まあ、土日は更新されてなかったりするのであまり当てにならないのは確かなんですが・・・
上のデータのうち、空間放射線量の過去ログがまとまった形で公開されているので(こちら)、グラフ化してみる。
まずは上のグラフ。元データでは時間ごとの放射線量(μSv/h)だったので、単純に二十四時間分の値を総計して(μSv/day)、日ごとの変化を見てみた。
計画停電の影響で取得されなかった部分については、前後の測定値の平均を使って埋めた。また、左端の"平常値"は
3月11日12時〜3月14日24時の観測データは、0.032から0.034μSv/hです。
とあったので、乱暴に平均値(0.033μSv/h)から算出した値。
こうしてみると、やはり3/15のインパクトは大きい。
また、3/21から微妙に放射線量が増加している。これは雨によって地表近くに放射性物質が落ちてきたためか(追記:同ページの"2 埼玉県における降下物(ちり、雨水等)の検査結果"を参照)、原発からの風向きが絡んでいるのか、いずれにせよ、雨が上がった後の3/23まで空間放射線量が増加し、以後は(今のところ)漸減しているようだ。
ただ、この傾向はあくあまで風向きと、福島第一原発から蒸気として放出される放射性物質の量しだいなので、今後もこのような傾向が続くかどうかはわからない。(放射性物質の拡散予報についてはこちらを参照)
ただ、時間が経つにつれて原子炉内部のヨウ素131も急速に減少するはず。セシウム137は厄介だが・・・水に溶けない核燃料については、おそらく首都圏までまとまった量がくることは無いだろう。
次に、3/23以降の減り方が、ヨウ素131の半減期にどの程度一致しているのか調べてみた。(追記:3/22に落ちてきた放射性降下物のほとんどがヨウ素131だったというデータが間違って無ければ、減少傾向はヨウ素131の半減期に一致するはず。)
青いバーは[放射線量の実測値 - 平常値](μSv/日)。
赤いバーは、3/23の放射線量をスタートラインにして、ヨウ素131の半減期(ここでは細かい数値を考慮せず8日とした)を元に計算した予想放射線量モデル値。
仮に、ヨウ素131以外のより半減期の長い放射性元素が埼玉上空にガンガン飛んできているようであれば、青いバー(実測値)は赤いバー(ヨウ素131についてのモデル値)と比較して常に高くなるはずだが、実際には実測値よりモデル値のほうが高くなっている。
単純に結論は出せないが、放射性物質を含む水蒸気が拡散していくことで、より低めの放射線量となっているような気がする。(言い方を変えると、どんどん他の地域へ拡散して行ってるってことだけれど)まあ、この辺は誰か偉い人が数値モデルを作ってくれるだろう。
まとめとしては、埼玉県は結構がんばって情報を公開していると思います。
\ │ / / ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ─( ゚ ∀ ゚ )< さいたまさいたま! \_/ \_________ / │ \ ∩ ∧ ∧∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ∩∧ ∧∩\( ゚∀゚)< さいたまさいたまさいたま! さいたま〜〜〜〜! >( ゚∀゚ )/ | / \__________ ________/ | 〈 | | / /\_」 / /\」  ̄ / /  ̄
さいたまAA張るのは何年ぶりかなあ。
追記:
によると、3/15のピークは希ガスの放射性同位元素がメインで、3/22以降は地表付近に落ちてきたヨウ素131、セシウム137が関与するように成ると。
なるほど、放射性降下物の内訳だけを見てると、希ガスは引っかからないもんなあ。