沈没船が教える世界史

沈没船が教える世界史 (メディアファクトリー新書)

沈没船が教える世界史 (メディアファクトリー新書)

水中考古学(海洋考古学)・・・と聞いても直感的にイメージし辛いと思うけど、要は沈没船とその遺物を調査する考古学のこと。
この本は水中考古学についての入門的な本だけど、220ページ程度のサイズながら

  • 水中考古学の沿革
  • 欧州/地中海/新大陸/アジアの沈没船についての紹介
  • 当時の船の構造についての解説
  • 発見された遺留品から見えてくる歴史背景
  • 水中考古学のフィールドワークについて

と内容がてんこ盛り。
もちろん、個々の海中遺跡については軽く触れられているだけだけれど(例えば有名な「アンティキティラ島の機械」については冒頭の数ページで触れられているだけ)、水中考古学というジャンル全体を俯瞰的に見るための入門解説書としては十分だと思う。
なにより読んでいて面白いのでお勧め。良本。