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Eagle Day to Bombing the Reich

ゲーム

今回取り上げるゲームは"Gary Grigsby's Eagle Day to Bombing the Reich"

Matrix Gamesの公式ページはこちら

戦略爆撃

このゲームのテーマは「戦略爆撃」。国内ゲームで同じテーマを扱った物といえば、昔PC9801時代に出ていたホビージャパン「戦略空軍」(内容についてはこちらを参照)やシステムソフト「空軍大戦略」(公式ページはこちら)ぐらいしか思いつかないマイナージャンル。
ああ、夜間爆撃に焦点を絞ったHPS"Defending the Reich"(紹介はこちら)もあったな。

"Eagle Day to Bombing the Reich"のゲームシステムについて

Matrix gamesお得意のDOSゲームのWindows対応版。独空軍によるイギリス本土への爆撃を扱ったタイトルである"Eagle Day"と、同じゲームシステムで連合軍による独本土への戦略爆撃を扱った"Bombing the Reich"をニコイチしたもの。
このゲームでは、爆撃側プレイヤーと防空側プレイヤーが固定されており、"Eagle Day"では英空軍が防衛側、独空軍が爆撃側となる。
爆撃側は、一日(ターン)の開始時に爆撃計画(何時・何処を・どの部隊で爆撃するのか、戦闘機の護衛をつけるのか・ファイタースイープを行うか)を作成し、あとは計画にしたがって自動的に作戦が実行されるのを眺めるだけとなる。リアルタイムで時間が進行していくが、いったん立案した作戦について途中で口出しをすることはできない。
爆撃目標は、飛行場・航空機工場・石油施設・工場施設・港湾・操車場・市街地等から選ぶことになる。

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英本土の施設群。赤色は爆撃によって被害を受けた施設。


爆撃結果に応じて勝利ポイントが与えられるほか、施設によっては防空側の能力を奪うことができる。たとえば飛行場を爆撃することで、その飛行場に着陸中の防空側の迎撃機にダメージを与え、同時に飛行場の整備能力を低下させることも可能。整備能力が低下すると、たとえば20機の定数を満たす迎撃機部隊が居たとしても、実際に出撃できる機数が大幅に低下してしまう。また、航空機工場を爆撃することで防空側の航空機生産能力を低下させることも可能。生産上のアキレス腱となるような発動機工場だった場合には、機体作成工場にダメージが無い場合でも航空機の生産能力が大幅に低下することになる。
一方で防空側は、爆撃側の飛行隊に対して迎撃指示を行うことができる。ただ、レーダーで捉えられた敵の部隊が、爆撃機を含んでいるのか、それとも迎撃機を潰すために爆撃機のふりをしているファイタースイープ部隊なのかは判定できない。機種が判明するのは、実際に接敵したときか、地上から目視で確認できてからになる。むやみに迎撃を出すと、戦闘をしないでも稼動率が低下するため、何時迎撃を行うかの見極めが鍵となる。

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詳細不明の敵部隊がロンドンへ接近中。黄色い四角アイコンが正体不明の敵部隊。赤い四角アイコンは帰還中の敵部隊

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ロンドン付近での防空戦闘

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結局突破されて爆撃を受けた様子

ゲームの特徴について

このゲームの特徴は、両者とも相手に決定打を与えることができないというところ。
防空側は爆撃を阻止することがほぼ不可能。たとえば、60機の爆撃機(とりあえず護衛の戦闘機は考慮しない)に対してほぼ同数の迎撃機を上げた場合、撃墜できるのは運がよくて20機程度。実際には護衛の戦闘機を排除するためにこれ以上の迎撃機が必要となる。手持ちの部隊数が独軍と比べて半分程度の英空軍としては、そんな規模の迎撃戦を行うことは難しい。せいぜい爆撃部隊の4〜5%程度を削るのが精一杯。爆撃側に対してじわりじわりと損害を与え続け、長期的に爆撃側の戦力を削っていくしかない。
一方、事情は爆撃側も同じで、爆撃目標となる施設が英本土上にくまなく広がっているため、決定打を放つことが難しい。航空機工場を潰してしまえば、防空側の生産能力を壊滅することが可能だが、それには護衛戦闘機の行動範囲外になる遠くの工場を爆撃する必要があり、さすがに損害に耐えられないだろう。

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キャンペーンの経過レポート。
独空軍(Luftwaffe)は、キャンペーン中に述べ7520機が出撃し、そのうち損失が295機。喪失率は約4%。英空軍(RAF)は延べ3312機が出撃し、喪失が71機。喪失率は約2%。英空軍は善戦しているものの、勝利ポイント上は不利。

このように、お互いに真綿で首を絞めるようなスピードで消耗戦を行うという、戦略爆撃の醍醐味(?)を上手く表現しているゲームだが、元々このテーマに興味のあるプレイヤーでないとこんなまどろっこしいゲームは放り投げそうだ。

あと、DOSの移植版なので操作性やUIについては期待しないほうがいい