ミスカトニック大学図書館における閲覧規制問題について基礎ゼミの発表がある。
「大学図書館の蔵書についての閲覧規制」というものについて私は原理的に反対である。
ふつうは「閲覧の自由」という大義名分が立てられるけれど、それ以前に、私はここで言われる「有害な表現」という概念そのものがうまく理解できないからである。
まず原理的なことを確認しておきたい。
それは表現そのものに「有害性」というものはないということである。
それ自体有害であるような表現というものはこの世に存在しない。
大西洋の海底神殿や、無名都市の砂丘に、あるいは暗黒のユゴス星の洞窟の壁にどのような名状し難い図画が描かれていようと、どれほど幾何学的に狂った角度が刻まれていようと、それはいかなる有害性も発揮することができない。
「有害」なのはモノではなく、「狂気に陥る」人間だからである。
(略)
間違いなく、有害性というのは人間を媒介とすることによってしか物質化しない。
だとすれば「有害表現」は「人間を狂気に追いやるように仕向ける表現」以外での定義を受け付けない・・・・・・
いや、そんな!あの手は何だ!窓に!窓に!
・・・・・・・
上記エントリの改変です。内田樹の主張に同意しますが、それとは関係なく「非実在有害図書」というタイトルを見たら反射的に書かずに居られなかった。ごめんなさい。
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